医療機関のデバイス管理|MDMでスマホ・タブレットを一元管理

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近年、医療機関ではスマートフォン・タブレット・ノートPCなどのデバイスを活用するケースが増えています。
電子カルテの閲覧や、スタッフ間の連絡、オンライン診療の実施など、多くの業務がモバイルデバイスを活用して行われています。

しかし、これらのデバイスを適切に管理しないと、情報漏洩、不正アクセス、端末紛失によるデータ流出のリスクが高まります。

本記事では、MDM(モバイルデバイス管理)を活用した医療機関のデバイス管理方法とセキュリティ対策のポイントを解説します。


① スマホ・タブレットの業務利用が増加

電子カルテやクラウド型の医療システムが普及し、
診察・会計・患者情報の管理をスマホやタブレットで行う医療機関が増えています。

デバイスが増えると、業務効率が向上する反面、セキュリティリスクが高まるため、適切な管理が求められます。

② 情報漏洩リスクの増加

医療機関は、患者の個人情報・診療記録・健康データなどの機密情報を扱うため、サイバー攻撃の標的 になりやすいです。
適切なセキュリティ対策を行わないと、
デバイスの紛失や不正アクセスにより、患者データが流出する可能性 があります。

③ 診療業務の効率化

適切にデバイスを管理し、
スタッフがスムーズに電子カルテを確認できる環境を整えることで、診療の質や業務効率が向上 します。


① MDMの定義

MDM(Mobile Device Management) とは、
スマートフォン・タブレット・PCなどのモバイルデバイスを一元管理し、セキュリティ対策を行うシステム です。

MDMについて(総務省)

② MDMの主な機能

機能内容
デバイスの一元管理スマホ・タブレット・PCをクラウド上で管理
遠隔ロック・データ消去端末紛失時に、遠隔でロックやデータ削除が可能
アプリのインストール制限診療業務に関係のないアプリの使用を制限
セキュリティポリシーの適用Wi-Fi・パスワード設定を強制し、不正アクセスを防止
デバイス利用状況のモニタリング端末の利用状況・アプリの使用状況を可視化

① 情報漏洩の防止

MDMを導入することで、
端末の紛失・盗難時に、遠隔ロック・データ消去を行えるため、情報漏洩のリスクを軽減 できます。

② 不正アクセスの防止

デバイスごとにアクセス権限を設定し、診療データへの不正アクセスを防止 できます。
また、許可されたWi-Fiネットワーク以外の接続を制限することで、
公衆Wi-Fi経由の情報漏洩リスクを防ぐ ことが可能です。

③ 端末管理の負担軽減

複数の端末を一元管理できるため、
医療機関のIT担当者や管理者の負担が軽減 されます。
例えば、新規スタッフが入職した際に、必要なアプリや設定を一括で適用できる ため、導入作業がスムーズになります。


① MDMの選定

MDMには、クラウド型とオンプレミス型 の2種類があります。

タイプ特徴適した医療機関
クラウド型インターネット経由で管理可能小規模クリニック・分院展開のある医療法人
オンプレミス型院内のサーバーで管理大規模病院・セキュリティ要件が厳しい施設

② デバイスの登録と設定

MDMの導入後、医療機関で使用するスマホ・タブレット・PCをシステムに登録 し、以下の設定を行います。

  • 業務用アプリ(電子カルテ・予約システム)の自動インストール
  • パスワードポリシー(複雑なパスワードの設定を義務付け)
  • デバイスの利用制限(SNS・個人用アプリのブロック)

③ 運用と継続的な管理

  • 端末の使用状況を定期的にチェック
  • アップデート・セキュリティパッチの適用
  • 新規スタッフのデバイス追加、退職時のアクセス制限

① クリニックでのMDM活用事例

課題: スタッフが個人スマホで診療情報を閲覧し、情報漏洩のリスクがあった
対策: MDMを導入し、業務用スマホを一元管理
結果: デバイス管理が強化され、情報漏洩リスクが低減

② 病院でのセキュリティ強化事例

課題: タブレットで電子カルテを閲覧していたが、セキュリティ対策が不十分だった
対策: MDMを導入し、端末ごとのアクセス制限を設定
結果: 不正アクセスが防止され、データ保護が強化


医療機関におけるスマホ・タブレット・PCの管理にはMDMの導入が不可欠です。

  1. デバイスを一元管理し、業務の効率化を図る
  2. 紛失・盗難時の情報漏洩リスクを防ぐ
  3. 不正アクセスを防止し、医療データのセキュリティを強化する
  4. IT管理者の負担を軽減し、スムーズな運用を実現する

メディカルSEでは、医療機関向けのMDM導入サポートを提供 しています。
デバイス管理に関する課題をお持ちの方は、ぜひご相談ください。



医療法人での業務改善で得た深い知見を基に、「⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠メディレクター」を開発しました。
実際の現場で課題に直接対峙し、それに基づいた解決策を提供することに専念しています。
常に現場目線で考え、テクノロジーと実務サポートを融合させて医療業務の最適化と運営の最大化を支援します。

庄司 陽

株式会社Optiru 代表取締役社長


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